新型VWポロのおすすめグレードと輸入車のベストな購入時期

2018年3月にフルモデルチェンジしたVW(フォルクスワーゲン)新型ポロ(AW型)を一週間ほど試乗した感想に加え、販売スタッフとの雑談でさまざまな情報を入手したので、ゴルフⅥユーザーから見たおすすめなグレード、ならびに安く購入できるコツを紹介します。

新型ポロのおすすめグレード

新型ポロは、全グレードのエンジンも足回りも変わらないので、グレード間での走行性能も乗り心地も変わりません。グレード間の違いは装備とインテリアのみになります。ベーシックグレードの「TSI Trendline」はさすがに全体的に安っぽく感じるが、「TSI Comfortline」になると「TSI Highline」に近い快適装備が備われていて、ドイツ車らしい質感が感じられるので、購入の際は「TSI Comfortline」と「TSI Highline」が選択肢だと思います(表1参照)。

以下の通り、「TSI Highline」はより先進的な技術と快適な装備が備われていて、車両本体価格は2,650,000円になります。

  • アダプティブクルーズコントロール“ACC”
  • スタティックコーナリングライト
  • フロントフォグランプ
  • “Keyless Access”
  • インテリアアンビエントライト
  • スポーツコンフォートシート
  • マルチファンクションステアリングホイール
  • 16インチタイヤ

「TSI Comfortline」の車両本体価格は2,299,000円、「TSI Highline」より35万円ほど安い。35万円を多く出して「TSI Highline」を買う価値があるかどうかは別にして、VWゴルフⅥユーザーの筆者が1週間ほど試乗した結果、特に「TSI Highline」まで求める必要性を感じなかったので、新型ポロは「TSI Comfortline」をおすすめしたい。

技術は日々進歩しているので、購入時点に必要性を感じなければ、搭載する先進技術を省いても良いのが筆者の持論。後期モデルになれば技術がさらに熟成し、標準装備される可能性もあるので、後期モデルまで待つのも選択肢の一つ。

表1 新型ポロの主要装備におけるグレード間の違い(一部抜粋)
装備TSI
Trendline
TSI
Comfortline
TSI
Highline
予防安全装置
アダプティブクルーズコントロール“ACC”
スタティックコーナリングライト
リヤビューカメラ“Rear Assist”
駐車支援システム“Park Assist”
ブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)
パークディスタンスコントロール
オプティカルパーキングシステム
リヤトラフィックアラート
視界
ヘッドライトハロゲンハロゲンLED
オートライト
フォグランプ(フロント)
レインセンサー
自動防眩ルームミラー
空調
エアコンディショナー手動2ゾーンフルオート
アレルゲン除去機能付きフレッシュエアフィルター
オーディオ/ナビゲーション
インフォティメントシステム“Composition Media”
インフォティメントシステム“Discover Pro”
ETC2.0対応車載器
モバイルオンラインサービス“Volkswagen Car-Net”
機能装備
スマートエントリー&スタートシステム“Keyless Access”
カミングホーム&リービングホーム
パドルシフト
快適装備
インテリアアンビエントライト
センターアームレスト(前席)
スピードリミッター
シート/内装
スポーツコンフォートシート(運転席/助手席)
ランバーサポート(運転席/助手席)
リヤシート可倒式分割可倒式
ステアリングホイール樹脂レザー
レザーマルチファンクションステアリングホイール
ハンドブレーキグリップ樹脂レザー
収納
シートバックポケット(運転席/助手席)
足回り
タイヤ185/65R15185/65R15195/55R16
ホイールスチールアルミ

※2018年3月版カタログより抜粋。

輸入車の購入コツ

車を購入する際、値引きを最大限に引き出すため、ディーラーの決算期に合わせて購入するのが一般的。国産車なら間違いはないが、輸入車はちょっと事情が違うようです。

輸入車のベストな購入時期

フェラーリやポルシェなどの超高級輸入車を除き、今回試乗した新型ポロに限らず、ほぼ全ての輸入車に該当するのが、購入の際は12月納車に合わせて行動することです。その理由は以下の通り、ディーラーは年末に向けてより多くの車を販売したい事情があります。

  1. 国産車メーカーの会計年度は4月~翌年3月であるのに対し、輸入車メーカーの会計年度は1月~12月。輸入車メーカーは年間目標販売台数の達成またはシェア獲得のため、年末に向けて販売台数を増やしたい。
  2. 輸入車メーカーの動きに合わせて、ディーラーは「目標販売台数の達成」と「メーカーとの関係強化」のため、他の時期よりお得な条件で車を販売。
  3. 車の年式が変わると価値が下がるので、年内に在庫をなくしたい。

輸入車購入時の心得

買う気がないのに敷居の高い輸入車ディーラーを訪れる人はあまりいないと思います。購入する気持ちがあるからディーラーに訪れるので、訪れた時点ですでに販売側のペースに乗っています。販売側は「売るプロ」ですので、こちらが先方の心理を読んで「買うプロ」になれば、満足度の高い商談につながると思います。

以下のコツを心得て商談に臨めば、ディーラーから最大限の値引きを引き出せると思います。

  1. 商談に臨む前は準備が欠かせない。ディーラーに出向く前はネットや雑誌でしっかりと情報収集。
  2. 12月納車を目標に、9月後半から開催されるフェアに出向き、希望モデルの在庫状況を確認。
  3. 販売促進のため、輸入車はオプション付きでパッケージまたは特別仕様車として販売されることが多い。同一モデルの異なるグレードのお見積りを取るなど、グレードを比較しながら交渉を進める。
  4. 師走である12月は忙しい上、休みも多い。年間目標の達成状況をできる限りはやく把握するため、販売スタッフは11月の早い段階に商談をまとめたい。これを利用して、12月納車をアピールし、車のコーティングやアクセサリーなども交渉に入れて、11月中に商談を終わらせる形で交渉を進める。

最後に、メンテナンスなど、納車後もディーラーのお世話になるので、「お客様は神様」の態度で商談に臨むお客様は敬遠されるので、スマートに交渉してください。

記事のポイント

  • VWゴルフⅥユーザーとして、新型ポロはコストパフォーマンスの高い「TSI Comfortline」がおすすめ。
  • 12月納車を前提に、同一モデルの異なるグレードのお見積りを検討しながら交渉すると、値引きを最大限に引き出しやすい。