アメックスカードの価値は利用しだい

高いステータスのクレジットカードとして有名なアメックスカードですが、筆者は二十数年を利用した末、理論的に見直した結果、他社のクレジットカードに切り換えました。

筆者がアメックスカードを使い始めたのは、海外出張がきっかけでした。急ぎでしたので、同時にメインバンク経由でVISAカードも申し込んだが、1週間以内の発行に対応してくれたのがアメリカン・エキスプレスでした。

当時からアメックスカードはステータスの象徴。「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」はまだインビテーション制であり、グリーンの「アメリカン・エキスプレス・カード」でさえ一目置かれる存在でした。当時20代後半の筆者にとって、高い年会費を払っても上級カードを目指す楽しみがありました。

いまはポイントサイトでも「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」を申し込める時代。小市民である筆者にとって、見栄を張って「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」まで目指すほどでもなくなったので、見直して実用的なクレジットカードに切り換えました。

この記事は、筆者の利用経験に基づき、アメックスカードの価値は利用しだいを紹介します。

アメックスカードの種類

個人カード

アメリカン・エキスプレスが発行する個人用のクレジットカードは以下の4種類。直接申し込めるのは、「アメリカン・エキスプレス・カード」と「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」になります。「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」と「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」はインビテーション制になります。もちろん、すべてのクレジットカードに審査があります。

  • アメリカン・エキスプレス・カード
  • アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
  • アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード
  • アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード

ビジネスカード

アメリカン・エキスプレスが発行する事業用のビジネスカードは以下の3種類。個人事業主または法人代表なら申し込めるが、直接申し込めるのは「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード」と「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード」になります。「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード」はインビテーション制になります。もちろん、すべてのクレジットカードに審査があります。

  • アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
  • アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
  • アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード

アメックスカードのメリット

利用限度額がない

他社のクレジットカードとの最大の違いは、アメックスカードは利用限度額が設定されていないことです。高額の買い物で利用限度額を心配する必要がなく、多額の現金をもつ必要もない、もちろん高額の買い物でのポイント付与も得られます。利用限度額が設定されていないが、入会して一気に数百万円の買物に利用できるのではないので、アメリカン・エキスプレスに確認してから買物した方が安心です。

旅行傷害保険は家族まで補償

アメックスカードの旅行傷害保険は他社のクレジットカードに比べて充実しています。すべてのカードに家族特約が付いています。

グリーンの「アメリカン・エキスプレス・カード」を例に、国内・海外旅行傷害保険は利用付帯になるが、旅行に利用する電車、航空機のチケットを「アメリカン・エキスプレス・カード」で購入すれば、生計を共にする家族までも適用されます。海外旅行前に航空券の購入代金を「アメリカン・エキスプレス・カード」で支払えば、基本カード会員で最高5,000万円、家族は最高1,000万円まで補償されます。

海外旅行傷害保険は高額なので、大家族の海外旅行なら大いにこのメリットを享受できます。

ショッピング・プロテクション

他のクレジットカードでもショッピング・プロテクションの補償はあるが、アメックスカードのショッピング・プロテクションの補償額はかなり高い。

アメックスカードは、国内外を問わず、カードで購入したほとんどの商品の破損・盗難などの損害に対し、購入日から90日間、1名様年間最高500万円まで補償します。

リターン・プロテクション

アメックスカードで購入した商品が未使用かつ損傷がなく、購入した店舗が返品を受け付けない場合、商品を購入日から90日以内にアメリカン・エキスプレスに返却すれば、返金してもらえます(※1会員口座につき年間最高15万円相当額)。

リターン・プロテクションを使うことは皆無に等しいが、セールで購入した「返品不可」の品物、または購入したプレゼントに相手が気に入らないや受け取らないなどの場合に利用できます。

多彩な優待サービス

アメックスカードには多くの優待サービスが用意されています。特に「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」以上になると、国内外約200店舗のレストランで、2人以上の予約で1人分のコース料金が無料。「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」になると1年に1度、国内の対象ホテルで1泊できる無料宿泊券がプレゼントされるなど、上級カードになればなるほど、多彩な優待サービスが用意されています。

  • レストランの予約から緊急時の支援まで、海外旅行先から24時間無料で日本語によるサポート。
  • 海外旅行時、スーツケース1個を自宅-空港間で無料配送。
  • 国内28空港・海外2空港の空港ラウンジをカード会員と同伴者1名が無料で利用可能。
  • 国内外1,200か所以上の空港VIPラウンジ利用可能なプライオリティ・パスを年会費無料で登録可能。
  • 国内外約200店舗のレストランで、2人以上の予約で1人分のコース料金が無料になります(※ゴールドカード以上)。
  • 1年に1度、国内の対象ホテルで1泊できる無料宿泊券プレゼント(※プラチナカード)。
  • 世界中から厳選された1,000ヶ所以上のラグジュアリーホテルやリゾート施設において、部屋のアップグレード、朝食サービスなどの優待(※プラチナカード)。
  • さらに、各カード独自の優待サービスが用意されています。

アメックスカードのデメリット

高い年会費

ステータスの高いアメックスカードですが、年会費は高額なので、それなりの維持費がかかります。一般の「アメリカン・エキスプレス・カード」(※グリーン)の年会費で12,000円(税別)、「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」になると年会費は29,000円(税別)掛かります。

表1 アメックスカードの年会費
カード種類本人
(税別)
家族カード
(税別)
アメリカン・エキスプレス・カード12,000円6,000円
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード29,000円12,000円
※1枚無料
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード130,000円無料
※4枚まで
アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード378,000円無料
※枚数不明

※アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードに関する情報は公式に公開されていないため、ネット上の情報から入手。

アメックスカードの優待サービスとステータス性に対して、それなりの利用と価値を感じられたら、アメックスカードはよい選択肢です。しかし、絶対ではないので、最終的に利用者の考え方しだいです。

低いポイント還元率

アメックスカードのポイント・プログラム「メンバーシップ・リワード」は、カード利用金額100円に対して1ポイントが付与されます。ポイントの有効期限は3年間ですが、一度でもポイントを交換すると、有効期限は無期限になります。

アメックスカードのポイントはカード利用代金、買物、旅行代金、または楽天スーパーポイントやTポイントなどへの移行に使えるが、1ポイント=0.3~0.4円にしかならないので、ポイント還元率は最大0.4%になります。ポイント還元率を上げる方法として、「メンバーシップ・リワード・プラス」に加入すれば、1ポイント=1円でポイント還元率は1%まで上がるが、「メンバーシップ・リワード・プラス」の参加は別途、年間参加費として3,000円(税別)が掛かります。

ポイントからANAマイレージへの移行に年間参加費が必要

アメックスカードで貯めたポイントを航空会社のマイレージに移行できます。しかし、ANAマイレージへの移行には別途年間参加費5,000円(税別)が掛かります。アメックスカードの提携航空会社の中、なぜかANAマイレージへの移行だけは年間参加費が必要。

参考ですが、アメックスカードのポイントを提携航空会社のマイレージに移行する際のマイル還元率は、「メンバーシップ・リワード・プラス」参加なら0.8%、未参加なら0.5%になります。さほど高い訳ではありません。

なお、他社のクレジットカードでは、無料でポイントをANAマイレージに移行できます。

モバイル決済の決済カードに登録できない

急速に進むモバイル決済に対し、アメックスカードはApple PayやGoogle Payに登録できるが、Kyash、Origami Pay、Pay Payなど、キャッシュバックや二重取りが可能なモバイル決済サービスに登録できません。

Kyash、Origami Pay、Pay Payなどのモバイル決済サービスは、VISAやMastercardのクレジットカードのみ登録できます。アメックスカードはおろか、国際ブランドがアメリカン・エキスプレスの楽天カードでも登録できないので、ご留意ください。

アメリカ以外では利用できない不安が…

アメックスカードはアメリカで問題なく利用でき、そのステータスも体感できると思います。しかし、アメリカ以外ではアメックスカードを利用できない所が多く、いざの時に不安があります。

筆者は公私にわたってよく台湾、香港や中国に行くが、やはりアメックスカードが使えない店が多い。特に、中国ではアメックスカードは全く使えないので、中国を訪れる場合はご注意を!

海外で大金を持ちたくないからクレジットカードを利用するので、いざの時に利用できないようではクレジットカードの意味がありません。海外に行く際は、アメックスカードのほかにVISAやMastercardのクレジットカードを最低1枚作る、または初めからアメックスカードを作らないことが安心です。

アメックスカードを賢く、お得に申し込むコツ

アメックスカードを申し込む際、アメリカン・エキスプレス公式サイトから申し込むのが一般的。しかし、ポイントサイトを経由してアメックスカードを申し込むと、さらにポイントサイトから特典が得られます。

カード申込みに対する対価

2019年3月現在、東証1部上場の(株)セレスが運営しているポイントサイト「モッピー」を経由してアメックスカードを申し込むと、「アメリカン・エキスプレス・カード」なら1,000P(1,000円相当)の特典が得られます。

「モッピー」は300P(※1P=1円相当)から交換できるので、カード申込で得られるポイントを航空会社のマイレージ、他社ポイント、電子マネーや現金に交換できます。

ポイントサイトの入会特典

2019年4月1日~4月30日の期間中、「モッピー」は「春の友達紹介キャンペーン」を実施しています。キャンペーン期間中に入会から30日以内、下記3つのミッションを全てクリアすれば1,100Pがもらえます。ぜひご検討ください。

  1. モッピー内で5,000P以上を獲得する
  2. モッピー公式LINE@と公式インスタグラムをフォロー
  3. ブログやSNSでモッピーを紹介する

なお、下記バナーをクリックしてから入会が完了するまで、かならず同一ブラウザで操作してください。同一ブラウザで操作しない場合は特典がもらえないので、ご注意ください。

「モッピー」無料会員登録

まとめ

海外出張や海外旅行など、頻繁にアメリカに行かれるなら、アメックスカードのステータス性、充実な海外旅行傷害保険と優待サービスなど、そのメリットを最大限に感じられます。しかし、アメリカ以外の利用が多い場合は、加盟店舗数の関係上、やはりVISAやMastercardブランドが安心です。

日本国内のみの利用だけなら、JCBの利用可能店舗ならアメックスカードも利用できるので、利用上で問題になることはないでしょう。アメックスカード独自の優待サービスの利用頻度が多く、高い年会費に対してその価値を感じられるなら、アメックスカードは良い選択だと思います。そうでなければ、VISAやMastercardブランドのクレジットカードを検討した方が良いと思います。