本家アメックスカードと比較、セゾンアメックスカード
古代ローマ帝国時代に活躍した百人隊長がデザインされたカードに憧れて、アメリカン・エキスプレス・カード(アメックスカード)の入会を検討した方が多いと思います。
アメックスカードは高いステータスに比例してカード維持費も高い。筆者の二十数年の利用感想から、アメックスカードのサービスを十分に享受できるのは、東京を中心に活動するリッチ層と頻繁にアメリカに行く方。それ以外の方がもつのは、率直言って実用性とコストパフォーマンスが悪い。
本家アメックスカードほどのステータスを求めないが、百人隊長デザインのクレジットカードがほしいなら、提携カードのセゾンアメックスカードも選択肢の一つです。セゾンアメックスカードは本家アメックスカードほどの充実なサービスはないが、不要なサービスを省いた分、リーズナブルな年会費設定になっています。
この記事は、本家のアメックスカードと比較しながら、セゾンアメックスカードのメリットを紹介します。
セゾンアメックスカードの種類
個人向けに発行するセゾンアメックスカードは、以下の通り、全部で4種類あります。
- セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード
- セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード
- セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
- セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
年会費
セゾンアメックスカードの年会費は、本家に比べてかなりリーズナブル。しかも、手軽に持てる「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード」と「セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード」が用意されています。
なお、「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード」は“アメックスカードらしい”サービスが用意されていないので、ご注意ください。ただし、「アメリカン・エキスプレス・コネクト」を利用できます。
セゾンアメックスカードの年会費
カード種類 | 本人 (税別) | 家族カード (税別) |
---|---|---|
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード | 1,000円(注) | 無料 |
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード | 3,000円 | 1,000円 |
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード | 10,000円 | 1,000円 |
セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード | 20,000円 | 3,000円 |
(注)前年に1回以上のカード利用で翌年度の年会費は無料。
アメックスカードの年会費
カード種類 | 本人 (税別) | 家族カード (税別) |
---|---|---|
アメリカン・エキスプレス・カード | 12,000円 | 6,000円 |
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード | 29,000円 | 12,000円 ※1枚無料 |
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード | 130,000円 | 無料 ※4枚まで |
旅行傷害保険
カード年会費に比例して、セゾンアメックスカードの海外・国内旅行傷害保険は本家アメックスカードに比べて劣ります。ただし、「セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」になると、「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」に匹敵する保障内容になっています。
セゾンアメックスカードの旅行傷害保険金額
カード種類 | 旅行代金のカード決済 | 海外旅行 | 国内旅行 |
---|---|---|---|
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード | 決済した場合 | なし | なし |
決済しなかった場合 | なし | なし | |
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード | 決済した場合 | 最高3,000万円 | 最高3,000万円 |
決済しなかった場合 | 最高3,000万円 | なし | |
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード | 決済した場合 | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
決済しなかった場合 | 最高5,000万円 | なし | |
セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード | 決済した場合 | 最高1億円 | 最高5,000万円 |
決済しなかった場合 | 最高1億円 | 最高5,000万円 |
アメックスカードの旅行傷害保険金額
カード種類 | 旅行代金のカード決済 | 海外旅行 | 国内旅行 |
---|---|---|---|
アメリカン・エキスプレス・カード | 決済した場合 | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
決済しなかった場合 | なし | なし | |
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード | 決済した場合 | 最高1億円 | 最高5,000万円 |
決済しなかった場合 | 最高5,000万円 | なし | |
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード | 決済した場合 | 最高1億円 | 最高1億円 |
決済しなかった場合 | 最高5,000万円 | なし |
ポイント還元
ポイントに関しては、セゾンアメックスカードに軍配が上がります。セゾンアメックスカードのポイント還元率は0.5~0.75%であるのに対し、アメリカン・エキスプレスのポイント・プログラム「メンバーシップ・リワード」のポイント還元率は0.3~0.4%。年間参加費3,000円(税別)を払って「メンバーシップ・リワード・プラス」に参加すればポイント還元率は1%に上がるが、更に出費が強いられます。
また、ポイント付与基準に関して、セゾンアメックスカードは月間合計金額で計算するのに対し、本家アメックスカードは利用ごとに計算するので、本家アメックスカードの利用ではポイントの取りこぼしが生じます。
セゾンアメックスカードのポイントプログラム
セゾンアメックスカードは、利用金額1,000円に対して永久不滅ポイント1ポイントが付与されます。1ポイントは5円相当なので、ポイント還元率は0.5%になります。「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」と「セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」になるとポイント還元率は0.75%に上がります。
なお、ポイントは月間利用合計金額に対し、1,000円ごとに1ポイント付与されます。
カード種類 | ポイント還元率 | |
---|---|---|
国内 | 海外 | |
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード | 0.5% | 1% |
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード | 0.5% | 1% |
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード | 0.75% | 1% |
セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード | 0.75% | 1% |
アメックスカードのポイントプログラム
アメリカン・エキスプレスのポイント・プログラム「メンバーシップ・リワード」は、利用金額100円ごとに1ポイントが付与されます。ポイント還元率は0.3~0.4%と低いが、年間参加費3,000円(税別)を払って「メンバーシップ・リワード・プラス」に参加すれば、ポイント還元率は1%に上がります。
なお、ポイントは月間利用合計金額に対して換算されるのではなく、カード利用1件ごとの金額に対して換算されるので、100円未満の利用にはポイントがつきません。
カード種類 | メンバーシップ・リワード・プラス | ポイント還元率 |
---|---|---|
アメリカン・エキスプレス・カード | 未参加 | 0.3% |
参加 | 最大1% | |
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード | 未参加 | 0.3% |
参加 | 最大1% | |
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード | 未参加 | 0.3% |
参加 | 最大1% |
優待サービス
前提ですが、「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード」が受けられるアメリカン・エキスプレスの優待サービスは「アメリカン・エキスプレス・コネクト」だけなので、ここでは「セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード」以上のセゾンアメックスカードと本家アメックスカードとを比較します。
セゾンアメックスカードには、以下優待サービスのほか、セゾンカードが用意したさまざまな優待サービスも提供しています。
優待サービス | セゾンアメックスカード | アメリカン・エキスプレス 全カード | |
---|---|---|---|
ブルー | ゴールド、プラチナ | ||
国内空港ラウンジ無料 | × | 国内28空港 | 国内28空港 |
海外空港ラウンジ無料 | × | カード会員のみ ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港 | カード会員と同伴者1名 ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港 韓国の仁川国際空港 |
プライオリティ・パス | × | ゴールド:プレステージ年会費優待 プラチナ:プレステージ年会費無料 | グリーン、ゴールド:スタンダード年会費無料 プラチナ:プレステージ年会費無料 |
アメリカン・エキスプレス・コネクト | ○ | ○ | |
手荷物無料宅配 | 自宅→空港:スーツケース1個100円割引 空港→自宅:スーツケース1個無料 | 自宅→空港、空港→自宅:スーツケース1個無料 | |
エアポート送迎 | × | ○ | |
無料空港クローク | × | 中部国際空港 | |
無料ポーター | × | 成田国際空港、関西国際空港 | |
海外携帯電話レンタル | 無制限無料 | レンタル料半額 | |
空港パーキング | × | ○ | |
会員限定チケット | イープラス | イープラス |
まとめ
セゾンアメックスカードは提携カードなので、ステータス性で選ぶなら、迷うことなく本家のアメックスカードをおすすめします。
ステータス性以外の目的でクレジットカードを選ぶなら、空港パーキングを例に、アメリカン・エキスプレスは必ずしも最良のサービスを提供しているではないので、コストパフォーマンスの高いセゾンアメックスカードをおすすめします。
特に、年会費20,000円(税別)の「セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」は、年会費29,000円(税別)の「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」よりもコストパフォーマンスが高いので、所有する価値のあるカードです。